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2018.12.24

少し前の事になりますが、4.5坪の蔵WAKAZE三軒茶屋醸造所さんの見学にお邪魔してきました。
興味があったのは免許の事と4.5坪でどのようにお酒を造っていられるのかでしたが、それ以上にいろんな驚きと学びの機会を頂きました。

清酒製造免許の新規取得が難しい現状において、その他の醸造酒の免許取得からのボタニカル発酵という柔軟な発想は若い経営者醸造者のチームならではだと思いました。
室がなく、麹造りは委託されていて、全てを1つの醸造所ですることがよしという固定観念にも縛られていません。
よくも悪くもこの業界ならではの呪縛的なものに囚われない自由な発想。
もちろん、弊社も含め、伝統的な考え方があってこその新しいジャンルと考えていますが。
麹造り以外は洗米、蒸し、上槽、瓶詰め、火入れ、ラベル貼りまで全てこの小スペースでこなされていました。実際に目にすると、確かに可能であるもののすごい。考えてる。おもしろい。

来年には海外に蔵を立て、新たな展開を繰り広げられるとのこと。
知恵と行動力と、肩を並べて歩める仲間と何よりも若さが眩しい。
https://note.mu/inagawakaze/n/n852659b82fb1
今回の見学を快く承諾下さった醸造責任者の今井さんは群馬の聖酒造さんのご子息で、ご兄弟もご実家を継がれている方、愛知の二兎を醸す丸石醸造さんで酒造りをしている方と醸造一族でいらっしゃいます。
お忙しい中、丁寧にご説明頂き貴重なお時間を頂きましてありがとうございました。

WAKAZE三軒茶屋醸造所さんはバーも併設されています。ボタニカル発酵による今までにないフレーバーのお酒を各種楽しみながら、タイミングによってはガラス越しに酒造りの様子を見ながら飲食できます。
(ボタニカル発酵というのは醪の中にレモンや塩、紅茶、お茶などを入れて発酵させたもの。インスタ映えする色とりどりの醪になってます。よって出来る酒粕も色とりどりで味もしっかり付いています)

弊社は過疎の地にあり、公共の交通網も観光資源ないに等しく、子供達が蔵を継ぐ時には限界集落になっている可能性が高いです。
このままこの地だけで酒造りをしている先の未来に不安があります。全国でも珍しいと言われる超軟水の湧水という先祖からの資源を守りつつ、出来る出来ないはさておき、いろんな可能性を探りたいと考えています。
そのためには知っている、情報収集ができている事が大切だと。知らないと言うのは時としてとても不幸です。
資金もそうですが、人との繋がりや出会いの先に見えてくるものがたくさんあると感じる今日この頃。
なので、私が家にいなくても、またいないとか飲んでばかりとか言わないで下さいね(笑)

*WAKAZEさんの蔵見学は通常行われておりません

write by 女将

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